胸郭出口症候群
先日、整形外科の診断で
「ストレートネック、胸郭出口症候群の疑い」
と来られた方の結果。
ストレートネックでも、胸郭出口症候群でもない事がすぐにわかり一件落着。
「胸郭出口症候群は、肩こり、首こりが起こる。20代〜の女性に多く、首が長く、なで肩の場合に多い…」
などと書かれていたり、病院でも言われるようです。
症状の訴えと画像診断と見た目だけで、病名を付けるのは、患者にとってどれだけ心の負担になるか、もう少し考えてほしいと思う。
腕神経叢と鎖骨下動脈の圧迫で起こるので、前回の記事にも書きましたが、何を圧迫しているかで、症状が変わります。
しびれているのか?
ビリビリ痛いのか?
動かすと痛いのか?
動かさなくても痛いのか?
重だるくてたまらないのか?
そして、胸郭出口症候群の一番の特徴は、一定時間、腕を持ち挙げ続けると血の気が引いて腕が青くなる。
もしくは、挙げてられない。
という症候が見られる。
それ程重い症状がないなら、病名を気にしない、気にさせない方が良いと思う。
実際に先日のクライアントは、最初、首や肩が重苦しいと訴えていたが、検査して、胸郭出口症候群やストレートネックの説明をして、症状が当てはまらないから、胸郭出口症候群でもストレートネックでもないから、安心してください。
これなら簡単に症状は取れていきます。
と言うと、それだけで症状はかなり軽減されたと言ってただの肩こり首こりになった。
施術は頭蓋以外、特別なことなどしていない。
では、実際に胸郭出口やストレートネックだったとしたら、どうすればいいのか?
どちらも、斜角筋の緊張が関係する。
胸郭の場合は、小胸筋。
その緊張をとればいい。
ストレートネックの場合は、胸鎖乳突筋や板状筋も含め、緊張を取る。
なぜ、斜角筋や小胸筋が緊張しないといけなかったのか?
僧帽筋や大胸筋、前鋸筋、棘上筋などの筋力低下が起こってしまったからではないか。腕、鎖骨、胸郭を支える筋肉が筋力低下したことで、無理に首周辺の筋肉が過緊張を起こしたと考えて。
臓器の反射から考えると、腎臓、肝臓、肺の機能低下。
それらの臓器の反射を使ってもいいし、経絡を使ってもいい。
なで肩、首が長く見えるという見た目判断ができるのは、僧帽筋などの大きな筋肉が筋力低下を起こすことで、首が長くなで肩に見えるからということだろう。
クライアントも施術家も病名に惑わされてはいけない。
施術家は、痛い部分や症状だけを見るのではなく。広く見る。クライアント自身を見る。